緊急時かどうかの3つの判断ポイントとは?現役トレーナーがわかりやすく解説

スポーツ現場で実際に傷病者が発生した際には、まず求められるのが緊急時かどうかの判断です。

CPR・AEDなどの講習会で学んだことがある人も多いかと思いますが、もしものときにしっかりと緊急かどうかを判断できるように確認してみてください。

3つの判断ポイント

緊急時かどうかを判断するためには、下記の3つのポイントがあります。

  1. 周囲が安全かどうか
  2. 意識・反応があるかどうか
  3. 普段通りの呼吸をしているか

判断ポイント① 周囲が安全かどうか

傷病者が発生した際にまず防ぎたいのが、二次災害です。傷病者に近づくのに、または今あなたがいる場所が安全かどうかを確認するようにしてください。

スポーツ現場では交通事故はあまりないかもしれませんが、落雷事故や水の事故などでは特に二次災害が起こりやすい状況です。

傷病者に近づくのに危険と判断した場合には、緊急時と判断し、救急車を要請してください。

また、水の事故では、助けに行って溺れてしまうという悲しいニュースを毎年聞くくらい頻繁に起こっています。水辺に行く際には、水中から引き上げるためのスローロープ(投げ縄)などを用意するようにしてください。

あなた自身の安全と周囲の安全を確認して、安全と判断したら傷病者に近づきます。

判断ポイント② 意識・反応があるかどうか

周囲の安全を確認してから傷病者に近づきますが、近づいているときに傷病者が動いているのかどうか、「痛い、痛い」など発声しているかどうかも観察するようにしてください。

倒れている傷病者に声をかけながら、軽く肩を叩くことで意識や反応があるかどうかを確認します。

意識や反応を確認する際には、頭や首が動くように体を揺らさないようにしてください。特に、首のケガをしている場合に悪化させてしまう可能性があります。

意識が朦朧していたり、反応がない、または反応が遅いなど何かおかしい場合には緊急時と判断するようにしてください。

意識や反応に異変がある場合には、緊急時と判断し、救急車の要請とAEDの手配をしてください。

AEDが必要なときに早く使えるようにするためには、練習会場や試合会場に到着したときに一番近いAEDの場所を確認しましょう。また、電源がしっかりとオンになっていることも忘れずに確認するようにしてください。

会場に到着したときに最寄りのAEDの場所を確認して、チームが集合したときにはチーム全体に最寄りのAEDの場所を共有するようにしてください。

判断ポイント③ 普段通りの呼吸をしているか

意識や反応があるかどうかを確認して異変がある場合には救急車の要請とAEDの手配をしてから普段通りの呼吸をしているかを確認します。

少し前にCPR・AEDの講習会を受けたことがある人は、「呼吸の有無」で確認するように学んだかもしれません。

昔は、「呼吸の有無」で判断していましたが、今は「普段通りの呼吸をしているか」で判断するようになっています。

これは、死戦期呼吸という心停止直後にみられる「しゃくりあげるような、途切れ途切れのあえぎ呼吸」の存在です。

呼吸の有無で判断してしまうと、死戦期呼吸の場合には、呼吸をしていると判断し、心肺蘇生(胸骨圧迫や人工呼吸)、AEDの電気ショックのタイミングが遅れてしまう原因になってしまいます。

普段通りの呼吸をしているかどうか、判断に迷ったときには「普段通りの呼吸をしていない」と判断するようにしてください。

普段通りの呼吸をしているかどうかは、胸とお腹の動きを10秒以上かけないで判断します。

普段通りの呼吸をしていないと判断したときには、救急車の要請とAEDの手配に加えて、心肺蘇生をすぐに開始してください。また、AEDが現場に到着したら、すぐに電源をオンにして心臓の状況を分析するようにしてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA

ABOUT US
ジンノウチ シュンパフォーマンスディレクター
パーソナルトレーナー歴25年以上。 アメリカの準医療資格であるアスレティックトレーナー(2011年) アメリカの高校でアスレティックトレーナーとして活動し、日本ではBリーグやVリーグのチームで活動。 現在は、スポーツトレーナーを養成する専門学校の非常勤講師や都立中学・高校サッカー部のトレーナーとして活動しながら、企業や個人のウェルビーイングをサポート。