【機能解剖学】動きの3つの基本面を解説

パーソナルトレーナーにとって動きを理解することは、クライアントのサポートをする上で基盤となる知識の1つです。

ジンノウチ

トレーニング指導をするために動きを理解するためには、ヒトの動きを構成している『動きの3つの基本面』をまず知る必要があります。

この記事では、パーソナルトレーナーやフィットネスインストラクターなどを養成する専門学校で「機能解剖学」の授業を教えている僕が『動きの3つの基本面』について解説していきます。

動きの3つの基本面とは

ヒトの複雑な動きを理解するためには1つずつの関節がどのように動いているかを把握することで分析できます。

機能解剖学やバイオメカニクスでは、ヒトの動きを3つの基本面にして、ヒトの動きを理解できるようにしています。

動きの3つの基本面とは、

  1. 矢状面(しじょうめん)
  2. 前額面(ぜんがくめん)
  3. 水平面(すいへいめん)

ここからは1つずつ、基本面について解説していきます。

① 矢状面

矢状面とは、ヒトの身体を左右に分ける面で、主に屈曲と伸展が起こります。

基本的には、ヒトが前後に動くときの関節の動きが矢状面上で起こっています。

この矢状面上の動きを観察するためには、から観察します。

主に矢状面の動きで行われているエクササイズの代表例が、

  • スクワット
  • フロントランジ
  • レッグカール
  • レッグエクステンション
  • アームカール
  • トライセプスエクステンション
  • フロントレイズ
  • フロントプランク など

② 前額面

前額面とは、ヒトの身体を前後に分ける面で、主に外転と内転が起こります。

また、関節や部位によって別の名称で呼ばれている体幹の側屈や、手関節の橈屈と尺屈も前額面上での動くに含まれます。

基本的には、ヒトが左右に動くときの関節の動きが前額面上で起こっています。

この前額面上の動きについては、または後ろから観察します。

主に前額面の動きで行われているエクササイズの代表例が、

  • サイドランジ
  • ヒップアダクション
  • ヒップアブダクション
  • ラットプルダウン
  • ショルダープレス
  • サイドレイズ
  • サイドプランク など

③ 水平面

水平面とは、ヒトの身体を上下に分ける面で、主に回旋が起こります。

回旋は、内旋と外旋に分類されています。

この水平面は、体を輪切りにしたイメージを持つと分かりやすいです。

前腕の回旋の動きは、回内と回外と呼ばれ、肩では内旋と外旋に加え、水平屈曲と水平伸展も水平面上で起こっています。

基本的には、ヒトが回転したときの関節の動きが水平面上で起こっている動きです。

主に水平面の動きで行われているエクササイズの代表例がトランクツイストです。

最後に

ヒトの身体は、矢状面、前額面、水平面の3つの基本があり、トレーニング中の身体の動きを観察するためには、それぞれの動きの面に合わせて、パーソナルトレーナーは立ち位置を変えることが必要です。

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ジンノウチ シュンパーソナルトレーナー
パーソナルトレーナー歴20年以上。アメリカの準医療資格であるアスレティックトレーナー、NASM公認のパーソナルトレーナーを養成するフィットネスエデュケーターとして活動。日本健康医療専門学校スポーツトレーナー養成コースで「NASM CPT養成コース」を担当。