NASM CPTの出題ジャンルと比率を知った上での勉強法を解説

「NASMのCPTってどんな問題が出るの?」

「NASMのCPTってどう勉強すればいいの?」

ジンノウチ

NASMのパーソナルトレーナーの資格試験に限らず、資格試験を合格するために勉強する際には、必ず試験でどのようなジャンルから出題されるのか、そして各ジャンルからだいたい何問くらい出題されるのかという比率を把握しておく必要があります。

今回の記事では、まだ日本語で対応されていないNASM第7版での出題ジャンルと比率について、英語でNASMが2021年2月10日に公開している『UPDATED NASM CPT EXAM BLUEPRINT』を基に紹介して、出題ジャンルと比率を考慮した勉強法について解説します。

注意点として、NASM JAPANで受験できる日本語のNASM CPTの試験はNASM第6版です。

NASM CPT第7版での6つの出題ジャンルとは

NASM CPT第7版では、下記の6つの出題ジャンルに分類されています。

  1. 基礎と応用科学と栄養(Basic and Applied Sciences and Nutritional Concepts)
  2. 顧客との関係と行動コーチング(Client Relations and Behavioral Coaching)
  3. 評価(Assessment)
  4. プログラムデザイン(Program Design)
  5. エクササイズテクニックとトレーニング指導(Exercise Technique and Training Instruction)
  6. プロとしての発展と責任(Professional Development and Responsibility)

『UPDATED NASM CPT EXAM BLUEPRINT』では、各出題ジャンルで求められているパーソナルトレーナーとしての役割と知識についてリストアップして紹介し、NASM CPTの試験では、その内容を確認するために問題が構成されています。

この『パーソナルトレーナー養成所』では、このブループリントでリストアップされている各出題ジャンルにおけるパーソナルトレーナーとしての役割と知識をなるべく効率よく、わかりやすく解説していきます。

NASM CPT第7版での出題ジャンルの比率

上記の出題ジャンルでの順番で比率を示すと以下になります。

  1. 基礎と応用科学と栄養  15%
  2. 顧客との関係と行動コーチング  15%
  3. 評価  16%
  4. プログラムデザイン  20%
  5. エクササイズテクニックとトレーニング指導 24%
  6. プロとしての発展と責任  10%

比率の高い順番で出題ジャンルを並べ替えると、

  1. 24%: エクササイズテクニックとトレーニング指導
  2. 20%: プログラムデザイン
  3. 16%: 評価
  4. 15%: 基礎と応用科学と栄養
  5. 15%: 顧客との関係と行動コーチング
  6. 10%: プロとしての発展と責任

出題ジャンルと比率を考慮したNASM CPTの受験対策の勉強法

出題ジャンルと比率を考慮したNASM CPTの受験対策の勉強法を解説する上で重要なポイントとなるのが、マインドセットと具体的な勉強方法です。

NASM CPTの受験対策のためのマインドセット

パーソナルトレーナーとして活躍するために必要な専門的な知識を勉強する目的は、3つあります。

  1. クライアントの悩みや問題を直接解決するために必要な知識を身につける
  2. クライアントの悩みや問題を解決するために必要な知識を身につけるための基盤となる知識を身につける
  3. パーソナルトレーナーの資格合格、または更新

当たり前ですが、今回のNASM CPTの受験対策の勉強法については、3番目のパーソナルトレーナーの資格合格が勉強する目的です。

もちろん、パーソナルトレーナーの資格合格するための勉強が、パーソナルトレーナーとしてクライアントの悩みや問題を解決するために必要な知識を身につけることになりますが、短時間で効率よく資格合格するためには、NASM CPTの合格のために勉強していると割り切ることが重要です。

NASM CPTに合格すれば、あとはクライアントさんの悩みを解決するための勉強に集中し続けることができるので、少しの間だけ、『NASM CPT合格』に短期集中してください。

余談になりますが、NASM CPTだけではなく、アメリカの資格試験のために勉強する際には、この方法でやるのが一番です。

教科書は専門的な知識を体系化されていて、専門的な知識を学ぶものではありますが、資格に合格するために必要な知識以上の内容が含まれています。

資格試験の勉強にしっかりと時間を当てて勉強をしていたにも関わらず、落ちてしまっている人の特徴は、資格勉強と同時に専門的な知識を体系化して学ぼうとしていたことです。

NASMが発行している資格はすべて、National Commission for Certifying Agencies NCCAが認定しています。

このNCCAというアメリカの資格認証団体は、資格を発行している団体が提供している教育プログラムと資格取得認定がしっかりとマッチしているかを客観的に評価し、認証しているプログラムです。

パーソナルトレーナーやストレングス&コンディショニングコーチの資格を発行しているNational Strength & Conditioning Association NSCAもアメリカでは準医療資格であるアスレティックトレーナー(BOC-ATC)もこのNCCAから認証されている資格です。

NASMも含めて、資格を発行している団体は、NCCAから客観的に認証されていることを資格の大きな1つの特徴として扱っている程、NCCAから認証されることは資格を発行する団体としては大きなハードルになっています。

NASM CPTもこのNCCAから認証されているため、資格試験にも客観性が担保されています。

NASM CPTの教科書を1ページ1ページ読むのではなく、出題ジャンルと比率を考慮して勉強していく必要があります。

これは、単純に比率が高い出題ジャンルやあなたが苦手な出題ジャンルに時間をかければいいというものではありません。

比率が高い出題ジャンルや苦手な出題ジャンルを重点的に時間をかけて勉強することは、資格対策の後半では必要になりますが、最初からこの勉強法をやってしまうと効率が悪くなり、1ページ1ページ読むのと変わらなくなってしまいます。

比率が高い出題ジャンルや苦手な出題ジャンルに最初から時間をかけて合格する方は、ある程度パーソナルトレーナーとしての知識を持った状態で資格試験の勉強を始めた方です。

NASM CPTの受験対策のマインドセットとは、『NASM CPT合格』に短期集中とある程度パーソナルトレーナーとして知識を持っていないのであれば、最初から比率が高い出題ジャンルや苦手な出題ジャンルに集中して時間をかけないことです。

NASM CPTの受験対策のための具体的な勉強方法

NASM CPTに合格するためには、今、どれくらいパーソナルトレーナーとしての知識があるかによって具体的な勉強方法は異なります。

専門学校や大学などトレーナーを養成している学校に通っている学生であれば、それぞれの最終学年の最終学期であれば、パーソナルトレーナーとして十分な専門的な基礎知識は身につけているので、最初から比率が高い出題ジャンルと苦手な出題ジャンルに最初から時間をかける方が短時間で合格できると思います。

その一方、パーソナルトレーナーとしての知識がほとんどゼロだという方の場合には、すべてのジャンルをまずは満遍なく学ぶ必要があります。

すべてのジャンルをまず万遍なく学ぶ必要があるのですが、教科書を1ページ1ページ読み始める訳ではありません。

教科書を1ページ1ページ読むのは、資格試験合格のための勉強ではなく、基本的にはパーソナルトレーナーとして必要な知識を身につけるための勉強です。

では、どのようにすべてのジャンルを万遍なく勉強するのか?

その方法が、NASM Japanが発売している『セルフスタディ』の中にあるスタディガイドです。

本来であれば、公式な模擬問題集もあればいいのですが、スタディガイドの内容を教科書の該当ページと照らし合わせながら学んでいきます。

公式ではなくても、問題集があれば、問題と解答に該当する教科書に線を引いていきます。

NASM Japanでは、『セルフスタディ』の購入者限定でフィットネスエデュケーターによる受験対策コースが用意されています。

他のフィットネスエデュケーターの方がどのように受験対策コースを提供しているかは分かりませんが、私の場合は、この受験対策コースは、問題と解説を中心にしています。

スタディガイドを中心に教科書を満遍なく学び、教科書に線を引いた状態になったら、比率が高い出題ジャンルと苦手な出題ジャンルに集中していきたいのですが、もう1つステップがあります。

スタディガイドを中心に教科書を満遍なく学び、教科書に線を引いてからやってもらいたいステップとは、落としてはいけない問題、言い換えれば必ず出る問題に集中することです。

「え、必ず出る問題があるの?」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、NASM CPTでは必ず出題されている問題があります。

これは、NASM CPTに限った話ではなく、NCCAが認証している資格では全般的に言えることです。

NASM CPTで必ず出題されている問題の例としては、

  • OPTモデル
  • 静的評価と動的評価
  • NASM CPT更新に関する情報

OPTモデルや静的評価と動的評価については、NASM CPTの大きな特徴です。

NASM CPTの大きな特徴を理解できていない人を合格させて、NASMはパーソナルトレーナーとして公認できるでしょうか。

また、資格試験に合格してNASM CPTになった人が資格更新するための情報を知らなかったらどうでしょうか。

NASM CPTの試験では上記のように必ず出題されている問題以外にも、ほとんど出題されているような問題がいくつかあります。

出題の比率が高い出題ジャンルと苦手な出題ジャンルに集中する前に、ジャンルに関係なく、実際のNASM CPTの試験で頻出している問題に集中してください。

頻出している問題を勉強してから、各出題ジャンルでの頻出問題数を考慮した上で出題ジャンルと比率を基に勉強するジャンルの優先順位をつけましょう。

参考文献

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA

ABOUT US
ジンノウチ シュンパーソナルトレーナー
パーソナルトレーナー歴20年以上。アメリカの準医療資格であるアスレティックトレーナー、NASM公認のパーソナルトレーナーを養成するフィットネスエデュケーターとして活動。日本健康医療専門学校スポーツトレーナー養成コースで「NASM CPT養成コース」を担当。